気持ちがほっとする「コンフォート・フード」の時代 女性が癒される「とろける」食べ物

レアイナ賞ベスト朝食賞金賞2年連続受賞店舗「シナモンズ」のパンケーキ

ハワイで最も権威ある「ハレアイナ賞」のベスト朝食賞金賞を、2年連続受賞した「シナモンズ」のパンケーキ

2012年から2013年にかけてハワイなどからパンケーキ店舗が続々とオープンし、どの店舗も連日行列ができるほどの大人気。そしてオリジナルスイーツを展開するコンビニエンスストアも、このパンケーキブームに乗り始めた。9月、ローソンとファミリーマートは相次いで厚焼きパンケーキを投入。ローソンは「UchiCafe」シリーズから「厚焼きパンケーキ(ホイップクリーム付き)」、ファミリーマートは「Sweets+」ブランドから「スフレ仕立ての窯焼きパンケーキ(チョコバナナ)」を発売した。

人気の理由のひとつは、「朝食を楽しむ」というこれまでの日本文化になかったコンセプトが人々に受け入れられ、定着しつつあることだろう。また「パンケーキならスイーツと食事の間という感じがして、ケーキを食べるときの“太るかな、でも食べたい”という“罪の意識”が少ない」という心理効果もある。

■パンケーキは日本女性の新たな「コンフォート・フード」か

パンケーキの魅力は、見た目に華やかでボリューム感がありながら、食感は軽いこと。ふわふわ、もちもちとしたそれぞれの店舗でこだわった食感はもとより、上に載せる“具“として、ホイップクリームやフルーツ、アイスクリームといった組み合わせによるバリエーションの豊かさにもある。

口溶けがよかったり、ふわっとした食感のものを食べると、幸せを感じるもの。生クリーム、アイスクリーム、ケーキ、プリン、あるいは“口のなかでとろける”肉や刺身。グルメ番組でも、リポーターが「ん~~」といいながら目をつぶるポーズは、お馴染みだ。せんべいをかじって目をつぶる、という行為はあまりない。

ところで、フード・サイコロジストのブライアン・ワンシンク医学博士らの調査によると、「コンフォート・フード」(気持ちが安らぐ食事)として、女性は「チョコレート」「クッキー」「アイスクリーム」、男性は「ピザ/パスタ」「スープ」「アイスクリーム」を挙げたという。

調査では、「作ったり片づけたりする必要がないもの=なるべく“食事”を感じさせないもの」「甘いもの」に安らぎ、癒しを感じることが明らかになった。自分や母親がその料理のために費やした労力などをついつい考えてしまうような“食事”メニューは、“安らぎ”の象徴にはなりにくいというのだ。一方男性は、スープやピザなど、より温かく、手間のかかったものに「コンフォート」を感じやすいという結果に。“母親や妻などから世話をやいてもらっている感じを連想する”というのが、その分析だ。日本でいう “おふくろの味”である。

そして、実はこれらの「コンフォート・フード」を食べるのは、落ち込んでいるときなど、ストレスを感じているときではなく、むしろ幸せなときだということもわかった。調査では、幸せな気持ちのとき、人はヘルシーな食品を選ぶ。ピザやステーキも、食事・栄養という意味では“ヘルシー”だ。反対に悲しい気分のときほど、クッキーやポテトチップス、アイスクリームなどのジャンクフードやスイーツに手が伸びやすいという結果だった。

博士らは、

イヤな気分を修復したければ、味がよくて幸福感を得られる食品を食べることだが、さらに幸せな気分を維持し、広げたければ、栄養価が高く罪の意識は低くて済む食品を選べば良い

――と結論づける。

調査項目に「パンケーキ」の記述はないが、多くの日本の女性は「パンケーキ」に“母親の料理”はあまり感じないもの。そしてスイーツよりは食事に近く、栄養価が高い“甘くとろける”「パンケーキ」は、日本の女性にとってのベストな「コンフォート・フード」と言えるのかもしれない。